2019.01 不動産オーナー経営学院 2019年度理事長所信

不動産オーナー経営学院の代表理事・横山篤司の2019年度理事長所信は以下のサイトで見ることができます。

www.reibs.jp

 

不動産オーナー経営学院2019

一般社団法人不動産オーナー経営学院 代表理事 横山篤司

理事長所信

 

働くことの意味が変わる時代

~プロフェッショナルの条件~

 

日本は戦後、50年代から70年代の二〇年間に、世界第二位の経済大国となり、技術先進国となった。その時代の象徴であったのが終身雇用と年功序列である。欧米より取り入れたマネジメント(教育訓練)が急速に普及した結果、部下の仕事に責任を持つ者=経営管理者がうまれ、名実一体を重んじる日本人の気質が相まって、荒廃した産業と経済の急速復興を成し遂げたのである。20世紀の偉大な経済学者P・F・ドラッカーは「プロフェッショナルの条件―」で、この時代を「ポスト資本主義時代」と名付けた。そして21世紀は一般知識から専門知識が問われる時代になることを予測し、転換期は二〇二〇年まで続くと述べている。たとえば、これまでの経済学でいう生産資源は、土地、労働、資本に対する時間給(肉体労働)であったが、すでに情報、IT技術に対する能力給(知識労働)といった資源に変わったいま、そもそも働くことの定義から考えなければならないことは私たちにも容易に想像できるであろう。

 

まずは、働くうえで「何によって成果をはかる」のか?考えていきたい。たとえば、昨今の不動産業界では資格の取得やセミナーで情報を得る人が多い。そこでドラッカー氏は、「頭のよい者が、しばしば、あきれるほど成果をあげられない。彼らは、知的な能力がそのまま成果に結びつくわけではないことを知らない。逆にあらゆる組織に、成果をあげる地道な人たちがいる。」と述べている。つまり成果をあげる地道な人たちこそ、プロに求められる成果であるという。

 

プロに求められる条件として、「知力は想像力や知識は、あくまで基礎的な資質である。それらの資質を成果に結びつけるには、成果をあげるための能力と組織が必要となる。・・知識労働は、量(案件数)やコスト(時給)によって規定されるのではなく「成果」によって規定される。」言い換えれば、「量」や「コスト」が重要とされた不動産業界において、質を高めていく「成果の規定」が未だない状況が課題であると私は考えます。

 

 そこで、今年のテーマは「成果をあげるための能力と組織」です。会社組織ではない、知識組織においては、成果をあげる仕事は、多種多様な知識や技能を持つ人たちで構成されるチームによって行われます。不動産オーナーの課題を的確に捉え、必要に応じて専門分野に対応した人財が集まる組織を活用することがいま、問われています。